「手縫いステッチにはどんな種類があるの?」「手縫いステッチの基本的とは?」「並縫いとぐし縫いの違いを知りたい。」 そんな疑問を持っている方へ向けて、型紙屋が洋裁用語集の「手縫いステッチ縫い」について、詳しく解説しているページです。
手縫いステッチの基本は4種類
「並縫い」「ぐし縫い」「まつり縫い」「返し縫い(本返し縫い/半返し縫い)」
基本的な手縫いの種類
並縫い
最も基本的な縫い方。縫い目の目安は0.4~0.5cm程度。表と裏を同じ縫い目で等間隔に縫うのがポイント。布を縫い合わせる際や、仮縫い、しつけ縫いとしても多用されている。
ぐし縫い
表と裏を等間隔の縫い目で縫う。並縫いとほぼ同じ意味ですが、並縫い寄りも縫い目が細かいステッチをぐし縫いとする場合もあります。その場合の針目の幅は0.2cmほどになります。
返し縫い(本返し縫い)
ミシン縫いの代わりとして使える、最も丈夫な縫い方。ひと針ずつ返しながら、針目を開けずに縫う縫い方で、表目はミシンステッチのように見える。ミシンの時は縫い始めと縫い終わりに使い、手縫いのときは始めから最後まで使うこともある。ほつれの補修にも適している。
返し縫い(半返し縫い)
針を前の縫い目の半針ずつ返す縫い方。本返し縫いと同じ目的で使用するが、本返し縫いより柔らかく仕上がり、伸縮性があるため、薄手の素材やカットソー・ニット地に向いている。
まつり縫い・普通まつり
縫い代を表に響かないように、すっきりとしっかり留められる縫い方。ステッチをかけるのではなく、生地の裏から織糸を2~3本すくっていくので表からは針目も出ず、縫い留めてあるようには見えない。パンツやスカート、ワンピースの裾などをまつる時に使われる。
その他の知っておくと便利な手縫いの種類
千鳥がけ
洋服の裾や袖口など、折り上げた布端を止め付けるのに使う縫い方。縫い目が×のようになる。上下交互に針足を交差させ、針に少し布をすくいながら縫っていく形が、飛んでいる千鳥に似ているのが由来。並縫いとは逆の左側から右側に縫い進める。
略千鳥かがり
普通の『千鳥かがり』の針目の大きい縫い方。伸び止めテープや芯地、裏打ち布を止めるときに用いる縫い方。
かがり縫い
縫い代の布端がほつれてこないようにするための縫い方。ミシンのロックミシンの役割。フェルトを縫い合わせる際にも使用する。
ブランケットステッチ
布端がほつれないようにするための縫い方。布の縁を直角にすくいながらかがっていき、布端が『コ』の字のように縁どられている縫い方。応用として三角状に縁どる縫い方もある。ブランケットの端やフェルトを縫い合わせるときなどにも使われている。
星止め
表に出る糸を極力小さくして、1mmほどの小さな針目で縫い止めること。出来上がりの点が星に似ていることから「星止め」と呼ばれている。ステッチなしで仕上げる場合の前端や、ファスナーや端などの裏地の吹き出し防止、補強などに使われている。