「どのミシン針の使い分け方がか分からない。」「ミシン針には種類ってあるの?」「ミシン針のつけ方って?」「工業用ミシン針と家庭用ミシン針の違いって?」そんな疑問を持っている方へ向けて、型紙屋が洋裁用語集の「ミシン針の種類と使い分け」について、詳しく解説しているページです。
ミシン針とは?
ミシンに取り付ける縫い針のこと。
ミシン針には、大きく工業用と家庭用の2種類があります。
工業用ミシン針
柄の部分が丸くなった「丸針」と呼ばれる針です。色んな種類のミシンに対応しているため種類が多いが、一般の方は工業用ミシンを持っていないため、手芸店では販売していないことが多く、販売している場合でも種類が少ない。職業用ミシンは、工業用ミシン針と家庭用ミシン針の両方が使用できます。
高速回転する工業用ミシンのパワーに負けない針の為、家庭用ミシン針と比べて耐久性がよく、針の素材も違うことが多いです。
ミシン針が丸いため、取り付ける向きに注意する必要があります。糸を通すへこんだ側が、ミシンの内側にくるように取り付けてください。
家庭用ミシン
良く使うのは『HA×1』と表記された「平針」と呼ばれる形状の針です。柄の一部分が平らになっています。
ミシンを購入した際に、付属で付いてくる針は大抵『HA×1』です。一部が平らになっているため、取りつけがしやすく、取り付けミスが無いのが特徴です。100均にも売られていますね。
太さの違うミシン針とデニム用が入ってるから、どんな生地でも縫えてお得!(5種類入り)
ミシン針の使い分け方
ミシン針は布地の厚みや特性、使用用途に応じて使い分けます。
組み合わせが適切でないと、縫い目が綺麗にならず、縫いジワや目飛びの原因になるからです。
細い針で厚地を縫うと、針が折れたり曲がったりすることもあります。
ミシン針は、9番や9号と呼ばれ、太さを数字で表します。家庭用ミシンで一般によく使われる針は9番、11番、14番で、数字が小さいほど細く、数字が大きいほど太い針になります。
ミシン針の太さに適した素材例
- 9番(号)・・・ガーゼや、ローン、チュールなどの薄地
- 11番(号)・・・シーチング、ブロード、タフタ、オックスなどの普通地から中肉地
- 14番(号)・・・デニム、キルティング、コーデュロイ、ツード、帆布などの中肉地から厚地
※薄い生地には細い針を使用し、厚手の生地には太い針を使用します。
ミシン針には、生地の厚みによる種類だけでなく、生地の特徴に合わせて針先の形状や材質を変えた、専用針もあります。
専用ミシン針の種類
『HA×1DE 』⇒デニム用厚手の生地に適した針。シャープな針先で生地を傷めずきれいに縫える。
『HA×1GT 』
⇒ジョーゼット用極薄の生地に適した針。 縫いジワを防ぐために糸穴はそのまま変えずに、針をできるだけ細くした針。
『HA×1EB』
⇒刺繍用の針。 先端が丸くなっているため、糸切れ防止に。糸穴が大きいので太い糸にも使用可能。
『HA×1QU』
⇒キルト用針先。先端がシャープになっているため、キルト地をスムーズに通り、中綿が出にくい。
『HA×1LL』
⇒レザー用針。 ナイフのような鋭い針先で、レザー素材を簡単に縫うことができる。
工業用ミシン針の革用(号数は生地によって選んで下さい。)
『HA×1SP』
⇒ニット用針。 伸縮性のある布地や、目がとびやすい布地を縫うときに使用。ニット地を縫うときに起こりやすい生地糸の切断を防ぐ。
工業用ニットミシン針(生地の厚みで号数を選んで下さい。)
ミシン針を取り替える頻度
縫製工場では、毎日針を交換すると聞いたことがあります。
もちろん、縫製工場によって、または縫う洋服の種類や枚数によって違ってくると思います。
では、趣味のハンドメイドでは、どのくらいの頻度で替えるのか?
「みなさんはどのくらいで替えますか?」
毎月?半年に1回?1年以上?
一般的に針先が丸くなったらとか言いますが、丸いかどうか肉眼では分かりませんよね?(笑)
前にデザイナー&パタンナーの集まりで質問すると、
「家庭用なら、折れたら替えるくらいで十分!」
という声が多数でした。
+sew by ちゃきステでは、針が折れた時と、縫い目がキレイでない場合に、針を替えることが多いです。
ミシン針を替えることで、少し縫い目の汚さが解消されることもあるので。(笑)
ミシン針を正しく選ぶことで、美しい縫い目になり、トラブルも防ぐことができるので、ミシン針は適したものを、しっかりと理解し選んでくださいね。