この記事では、次回の新作ワンピース型紙の半袖サンプルをおひろめしています。
「ラテールワンピース」の「ラテール」の意味もお伝えしています♪
半袖サンプルおひろめ
今回は、とろみ系の生地でギャザーの具合をチェックしたかったので、ポリエステル生地を使ってみました。
予想はしていましたが、とっても縫いにくくて大変でしたー。
ほぼこういった生地を初めて縫ったので、ピリピリがひどく、ステッチがかなり汚い仕上がりになってしまいましたー。
写真ではあまり分からないかな…?
ミシンの糸調子と生地の合わせ方(縫い進め方的な感じかな?)で改善しそうですが、パタンナーとしては気になる仕上がり…。
袖丈と袖山のギャザーはこんな感じ
最初は、袖無しでフレンチスリーブ風にしようかなとも思っていましたが、やっぱり袖があるデザインの方が可愛くて、女の子向け型紙としては安心感がありますよね~♪
前回にちらっと予告した「禁じ手」とは?
今回の新作型紙では、お店で売っている洋服や型紙では、決して(たぶん)やっていないだろという作り方や仕様が使われています。
それは何だか分かりますか?
ヒントは下の写真。
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見えづらいかな…?よ~く見てください。
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ヒントは真ん中あたりです。
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答えは…
「ボタンホールがない!」
ということです。
なぜボタンホールがないのか?
ほとんどの場合、ボタンホールは最後に行います。
個人的には、最後の最後で失敗して、せっかく作った洋服が台無しになる恐怖といったら無いなと思っています。
(2)最後のボタンホールで失敗した経験があり、店長自身もやりたくない。
(3)そもそも後ゴムだから、前開きにする必要あるのか?
上記の問題点をクリアするために、店長は無い頭で考えましたー。
どうしたらボタンホール無しで、ボタン付きのかわいいワンピースブラウスが作れるのか?何か方法はないのかと。
基本的にボタンは、2種類の役割があります。それは、「飾り」か「開け閉めするため」かです。
前立てブラウスのボタンは、開け閉めするための機能的な役割を持っています。
飾りで付いていることはほぼありません。
ボタンホールをしないということは、機能的役割から飾りボタンへ変更するということです。
fa-check-square機能的役割→飾りボタンにするための考察
飾りボタンにするためにはと考えた時、普通のデザイナーやパタンナーであれば、前をタックにするなどして、前立て風のかぶりパターンを一番に考えるだろうと思います。
前中心で「わ」になっていたり、「わ」でない場合は、左右の身頃を縫い合わせて、ニセの前立てにする感じ。
それは作りやすさもありますが、前が開かないようにしたいという強いイメージがあるように思います。
でも、待ってください。型紙屋のパターンでは、使用生地を細かく指定してそれ以外作れないようにすることはできません。
もっと自由に作り手がアレンジできますよね~。
また作り手のスキルも、工場さんとは違い、ボタンホールを難なく作れるハンドメイダーさんもいれば、店長のように苦手意識がある方もいらっしゃいます。
個人的には、本物の前立てではなく「風」なところで、とっても安っぽく見えてしまう可能性にちょっと嫌な予感がしてしまう…。
fa-check-square前中心を縫わないと強度は足りないのか?
そもそも前開きの洋服って、ボタンを閉じている時は、ボタン付けの強度のみに依存しています。
っということは、ボタンホール無しでボタンを左右の身頃が重なった部分(前立て)に縫い付けても同じだよね?っということになり…。
すぽんとかぶる「脱ぎ着する時」の強度に問題なければ、ボタンを縫い付ける方法で良いのでは?という結論にいたり、新作の「ラテールワンピース型紙」はボタン縫い付けシリーズとなっています。
シリーズ化シリーズ化うるさいですが、息子に試着してもらった際に、問題がなかったので、このままの仕様でGOする予定です。
”ラテールワンピース”の「ラテール」って一体何なの?
リネン系のワンピースをイメージした時に、思ったイメージが土っぽさ。
その時、頭に浮かんだ風景は、ミレーの落穂拾いでした。
「ジャン=フランソワ・ミレーの”落穂拾い” (1857)」フランスの画家です。
fa-check-square“La Terre(ラ・テール)”=フランス語で"大地"を表す意味です。
作りたかったスタンドネックのワンピースをリネンの似合う土っぽいデザインとしたのが、今回の「ラテールワンピース」です。
明日から、サイズ展開を行おうと思います。
今回も80~140までとしようかな?と思っています。